多種類のカメを飼育する東北の雄・八木山動物公園は虫類館

東北の中心都市・仙台の八木山動物公園は、古くから日本動物園水族館協会の繁殖賞を受賞する、爬虫類飼育の名門動物園。

八木山動物公園の爬虫類館

場所は、仙台市中心部からすぐ。地下鉄で行けて、しかも入口が駅と直結しています。

これは、行かない手はない、ということでご紹介します。

八木山動物公園は、仙台駅からのアクセス至便

八木山動物公園は、仙台駅から地下鉄でたった12分ほどの距離。仙台に2路線ある地下鉄の一つ、東西線の終点に「八木山動物公園駅」というそのものズバリの名前の駅があります。

仙台駅からのアクセス

駅には「動物公園連絡口」という出口があり、エレベーターで八木山動物公園西門と直結しています。東京から新幹線に乗れば、屋外に出ずに入口まで行けてしまうレベルの便利な立地。

さっそく園内に入り、爬虫類館を目指します。爬虫類館の建物はレンガ造りで、重厚・立派な感じの外観です。

扉を押してなかに入ると、メガネカイマンのいる広い水場や、ビルマニシキヘビの大きな展示スペースが目に入ってきました。

は虫類館の内部

館内は、高い天井をもつコンクリート造り。 〕型の広い通路の両側に、ケージが配置されています。

チュウゴクワニトカゲが沢山

八木山動物園爬虫類館では、チュウゴクワニトカゲが沢山飼育されていました。幼体が水槽に展示されていて、ここで繁殖もしているとのこと。

ケージには水深10センチ位の広い水場があり、水がきれいに透き通っていて底までよくみえます。水場には植木鉢のシェルターや人工水草の緑が映え、とても綺麗なレイアウト。陸場にはグリーンの人工芝が敷かれていて、こちらも清潔感あふれる感じです。

ここのチュウゴクワニトカゲは動きが軽く活発で、個体同士が追いかけまわったりする場面が見られました。餌は、コオロギを与えていました。

個性あふれる水棲・陸棲ハコガメ類

数ある展示の中で印象的だったのは、各種ハコガメ類の展示。

水の中で生き生きと活発に泳ぎ、良く動き回る水棲傾向のマレーハコガメ。陸棲傾向で隠れがちなものの、たまに場所を移動するセマルハコガメ。

八木山動物公園のマレーハコガメとセマルハコガメ

同じく陸棲傾向で、リクガメのような模様の甲羅をもつフロリダハコガメ。餌の時以外は植木鉢のシェルターに隠れて出てこないガルフコーストハコガメ。

八木山動物公園のガルフコーストハコガメとフロリダハコガメ

これらのハコガメ類が近い場所で展示されていて、眺めていると個性の違いがみえてきます。

餌は、マレーハコガメには野菜と魚の切り身を、セマルハコガメ、フロリダハコガメ、ガルフコーストハコガメには魚の切り身を与えていました。

八木山動物公園のインドホシガメ
近くに展示されていたインドホシガメ。甲羅の模様がフロリダハコガメと意外に似ていて、印象的だった。

八木山動物公園爬虫類館にはどんな種類がいる?

八木山動物公園爬虫類館は、何といってもカメの展示数が圧倒的。その次にヘビが続き、トカゲ・ワニは少々。両生類はいません。

具体的には、

八木山動物公園のカメ

ケヅメリクガメ
インドホシガメ
パンケーキガメ
マダガスカルホシガメ(ホウシャガメ)
バーランディアゴファーガメ
アカアシガメ

八木山動物公園のバーランディアゴファーガメ

マレーハコガメ
フロリダハコガメ
セマルハコガメ
ガルフコーストハコガメ
オオヤマガメ
クサガメ
ミシシッピーアカミミガメ
キバラガメ
ミナミイシガメ

水棲ガメが並ぶ一角

ジーベンロックナガクビガメ
ワニガメ
カミツキガメ
サルヴィンオオニオイガメ
ギザミネヘビクビガメ
ニホンイシガメ
ヒラリーカエルアタマガメ

八木山動物公園のヘビ

ビルマニシキヘビ
キイロアナコンダ
コロンビアレインボーボア
カリフォルニアキングスネーク
アカダイショウ(コーンスネーク)
ボールニシキヘビ
アオダイショウ
シマヘビ

八木山動物公園のトカゲ

ヒョウモントカゲモドキ
チュウゴクワニトカゲ

八木山動物公園のワニ

メガネカイマン
ブラジルカイマン

がいました。

設備は古いが立派、丁寧なメンテナンス

八木山動物公園では、ひとつひとつの個体が、丁寧に飼いこまれている感じがしました。例えば、このケヅメリクガメ。ゾウガメ並みの迫力です。かなり長年飼われているのではないでしょうか。

八木山動物公園のケヅメリクガメ

設備も同じく、古いのですが造りがしっかりしていて、きちんとメンテナンスされている印象。

展示ケージは造り付けのもので、前面がガラス、背面がバックヤードにつながっている立派なタイプ。ほとんどのケージで排水口付きの水場が手前側に設けられています。

陸場は種類に応じて、コンクリートのままだったり、砂利が敷かれていたり、人工芝が敷かれていたりといった感じ。奥には水苔を敷き詰めたスペースが設けられていることも多く、ここ(水苔の多用)が八木山の特徴的なところかなと思いました。

八木山動物公園は、東北の中心・仙台にあってアクセスにすぐれた動物園。しっかり飼い込まれた生体をゆっくり眺められる、おすすめの場所でした。