天然記念物を1000匹まで増やした実力派施設・岩国の白蛇資料館

白蛇資料館入り口

広島県の天然記念物「岩国のシロヘビ」を飼育・展示する施設へ行った時の記録です。

爬虫類両生類に限らず、動物には「神様の使い」としてあがめられているものがあります。

例えば、神社には「神使」「眷属」といった、神様の使いもしくは神様の化身とされている動物がいます。稲荷神社の狐、日吉大社の猿、伊勢神宮の鶏・・・。それぞれ、いろいろな伝説や言い伝えがあるようですが、例えば狐は田畑を荒らすネズミの天敵としての役割が、あがめられるようになったひとつの理由だとされています。

爬虫類でも、例えばヤモリは屋守と書いて家の守り神とする考え方があります。また、ヘビ、特にアオダイショウも大事にされることが多く、これはキツネ同様ネズミを食べてくる益獣であることがその一因となっています。

ヘビは、それでなくてもその形自体が、何か不思議で、畏怖を感じさせるところがあります。手足がないのに音もなくするする動いたり、巻き付いたり、細い隙間を通り抜けたり、高い場所を伝わって移動したりといった行動も、根源的な部分で怖さを感じさせます。

こういったヘビに対する感じ方は、人類共通のもののようです。聖書の最初の部分では、蛇が特別な魔力を持つ存在として登場しますし、古事記には有名な八岐大蛇が出てきます。蛇が文化や地域を超えて恐れられたり崇められたりしてきたことが、よくわかります。

その蛇で、アルビノ(白化個体)が現れたらそれこそ神様だと思ってしまいますよね。ただ、日本には、現実に特定の地域で継続的に白い蛇(青大将)が生まれ、住み続けている場所があります。その場所とは、広島県の岩国市。「岩国のシロヘビ」として天然記念物に指定されています。

天然記念物の白ヘビを、実際に岩国の野生環境でみるのは難しいかもしれません。しかし、幸いにも岩国には、シロヘビを飼育・展示をしている施設があります。

参考リンク:一般財団法人岩国白蛇保存会

白ヘビの展示施設は2か所。一か所は、錦帯橋の近く、鵜飼いなどの施設もある観光エリアにあり、展示コーナーといったところです。

もう一か所は、屋外飼育場を備えた本拠地ともいうべき施設「白蛇資料館」で、観光地や駅からはすこし離れたところにあります。

白蛇資料館の場所

大通り沿いからみた白蛇資料館

白蛇資料館の入り口

白蛇資料館は、普通の街中の、道路から少し入ったところに建っています。門を入って、建物がある方に進むと、きれいなガラス張りの建物が見えてきました。

白蛇資料館の門白蛇資料館の建物外観

中に入ると、さまざまなサイズの白蛇が何匹も展示されています。

白蛇資料館のシロヘビ

白蛇資料館のシロヘビたち

シロヘビの形は、普通のアオダイショウそのもの。ただ、このような白い個体を自然環境で見れば、特別な存在に見えると思います。そもそも白は自然にはあまり存在しない色ですし・・・。飼育施設でガラス越しに見ても、充分ありがたみを感じました。

外には屋外飼育場がありましたので、中を覗いてみました。

シロヘビ屋外飼育場外観シロヘビ屋外飼育場の中の様子

岩国のシロヘビは、5か所の飼育施設で育てていて、1000匹規模まで増やしたそうです。この屋外飼育場の造りなど、ヘビ飼育者にとって参考になる点がたくさんありそうです。

さて、ここ白蛇資料館には貴重な白蛇が何匹も展示されていますが、生体展示は白ヘビ専門施設なので一種類のみ。ただ、生体展示以外に、ちょっとした白ヘビ関連の展示があります。例えば、屋上にある白蛇神社。

白蛇供養塔の外観白蛇神社

資料館内には、白ヘビ関連の情報や新聞記事などをまとめたコーナーが。岩国周辺の白ヘビ目撃地点をマッピングした地図もありました。

白蛇資料館の屋内展示

白蛇資料館で飼育されていたシロヘビは、いずれも元気で健康的でした。屋外飼育場の造りをみても、素晴らしい飼育環境で育てているのがわかります。自然においてはなかなか目にすることができない白い青大将が、のびのびと暮らす施設。錦帯橋など岩国周辺に行かれた際には、時間を作ってでも立ち寄る価値のあるスポットだと思います。

 

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