大きな温室に世界中の種類が集まる上野動物園両生爬虫類館

上野動物園両生爬虫類館の建物

東京・上野にある、日本を代表する動物園・上野動物園。見るのに数時間待ちは当たり前というジャイアントパンダを擁することで有名です。爬虫類両生類の展示でも、目玉となる生体がたくさんいる見逃せない場所でしたのでご紹介します。

上野動物園両生爬虫類館へのアクセス、行き方

上野動物園は広い敷地を持っていますが、両生爬虫類館は表門から一番離れた奥の方、池之端口の脇にあります。池之端口の最寄り駅は地下鉄千代田線の根津駅で、駅からは大通り沿いを歩いて5分ほどの距離。近くまでくると、大きなガラスの温室をもつ、コンクリート造りの建物が見えてきます。

両生爬虫類館は表門(青)から一番遠い

エントランスでは、貫禄のオオサンショウウオを見やすく展示

両生爬虫類館の建物に入ると、温室エリアに入る前のエントランス部分に広い円形の水槽がありました。水槽は4つに区切られていて、うち3つにオオサンショウウオがいます。

エントランスにある広い円形の水槽

オオサンショウウオを見られる動物園や水族館は意外と多いのですが、ここにいたのはかなりの大型個体。 展示スペースも、水槽が円形をしているため面積が広く、様々な角度から見られるようになっています。 オオサンショウウオを見に行く場所として、ここはかなりおすすめ。

上野動物園のオオサンショウウオ

エントランスの奥は温室の入口となっています。入ると、温度と湿度がある、熱帯植物園のような空間が広がっていました。

館内は、熱帯植物園のような雰囲気

世界最大種イリエワニからよく動く子ワニまで、ワニが3種類

温室入ってすぐのところには、イリエワニが展示されていました。イリエワニはワニの中で世界最大となる種類で、展示されていた個体も人間の大きさを優に越すかなりの大きさ。大型動物を襲うワニの迫力を実感することができる体格です。

温室設備がある両生爬虫類館には、ワニが3種類います。 大きなイリエワニのすぐ隣にいたのは、両手で持てるサイズのニシアフリカコガタワニの子供。上野動物園で繁殖した個体だそうで、数匹の個体がひとつの水槽に展示されています

ニシアフリカコガタワニの子ども

このニシアフリカコガタワニの子ども、落ち着きがないというと変ですが、泳いだり、陸に上ったり、陸から水中へと飛び込んだりと常に動き回っていました。動物園でみるワニはあまり動かないことが多いですが、この子ワニに関してはまったく逆。お客さんも水槽の前から離れず、人気の展示となっていました。エサはコオロギや小魚を食べているそうですが、この日はコオロギを追いかける場面が見られました。

対照的に、ほとんど動かなかったのが、別のケージにいた親のニシアフリカコガタワニ。深さのある水場と広い陸地をもつケージの中で、じっと動かず。ただ、全身がよく見える場所にいたので姿はじっくり観察できました。

ほとんど動かなかったニシアフリカコガタワニの親

ワニは、この他にマレーガビアルが飼育されていました。

ガラパゴスゾウガメだけじゃない、上野動物園のカメたち

上野動物園温室エリアにいたカメは、リクガメが、ガラパゴスゾウガメ、キアシガメ、アカアシガメの3種類。水棲ガメが、スッポンモドキ、チリメンナガクビガメ、クリイロヨコクビハコガメ、セイロンヤマガメの4種類。このうちクリイロヨコクビハコガメは、ニシアフリカコガタワニの子どもと同居、セイロンヤマガメはマレーガビアルと同居していました。ワニと同居している生き物って、なかなか見ることができないですよね。

ワニと同居するクリイロヨコクビハコガメ
マレーガビアルと同居するセイロンヤマガメ

温かい温室では、大きなスッポンモドキが水槽で泳ぎ回っています。水中にいることが多いであろうチリメンナガクビガメが甲羅干しをしている場面も見られました。

温室の角には、大きなガラパゴスゾウガメが一匹。アルダブラゾウガメは他でも見かけますが、ガラパゴスゾウガメはそうそう見られません。上野動物園の目玉と言っていいと思います。

めったに見られないガラパゴスゾウガメ

上野動物園のトカゲ、ヤモリ

グリーンイグアナは、広いケージに成熟した見応えのある個体が展示されていました。頬が膨らみ、指の爪が鋭く尖っています。イグアナは植物食で飼いやすいこともあって、一昔前まで手のひらサイズの子供がよく売られていましたが、大きくなって持て余すことも多かったようです。グリーンイグアナを飼いたい人は、飼う前にここに見に来て、成熟した姿を見ておくべき。

鋭い爪と膨らんだ頬をもつ成熟したグリーンイグアナ

餌は、木に挟まれた小松菜と、バットにニンジンとケールのような青菜を刻んだものが置かれていました。

グリーンイグアナの飼育ケージ
左下の野菜の上には、カルシウムらしき白い粉が振りかけられていた。イグアナは上の方にいる。

トカゲで興味深かったのが、ヒナタヨロイトカゲ。トカゲに限らず爬虫類は基本的に卵を産みますが、このヒナタヨロイトカゲは、卵を産まず子どもを直接生むトカゲだそうです。ここで繁殖した子トカゲが、乾いたソイル系の床材の上で飼育されていました。

上野動物園のヒナタヨロイトカゲ

トカゲの中で唯一毒をもつ、ドクトカゲ。ここではアメリカドクトカゲとメキシコドクトカゲの2種類両方が、乾燥した感じのレイアウトで飼育されていました。ドクトカゲは、シェルターに顔を突っ込んでいて全身が見られないことが多いのですが、この日はアメリカドクトカゲがケージの隅の方に出てきていて、全身を見ることができました。

上野動物園のアメリカドクトカゲ

トカゲ・ヤモリ類はこのほかに、チュウゴクワニトカゲ、ガイアナカイマントカゲ、コガネオオトカゲ、ヒョウモントカゲモドキ、グランディスヒルヤモリ、トッケイヤモリ、オマキトカゲがいました。

小型ボアから大きなビルマニシキヘビまで、上野動物園のヘビ

印象に残ったのが、オオアナコンダなど大蛇と同じボア科のカリナータパシフィックボア。オオアナコンダと同じなかまですが、最大70センチくらいにしかならない小さなヘビでした。

このほか、温室エリアにはエメラルドツリーボア、テングキノボリヘビ、カルフォルニアキングスネーク、セイブシシバナヘビ、ビルマニシキヘビが飼育されていました。カルフォルニアキングスネークは、乾き目のヤシガラの上に体の入る大きさの水入れが、セイブシシバナヘビは砂の床材に体の入る大きさの水入れが用意されていました。

上野動物園のカエル・サラマンダー類

カエル類は、温室の角にカエルやサラマンダーの水槽が並ぶ一角を設けて、まとまって展示されていました。

温室のカエル、有尾類コーナー

このコーナーで展示されていたのは、ミツヅノコノハガエル、サビトマトガエル、イエアメガエル、ベルツノガエル、スズガエル(チョウセンスズガエル)、マルメタピオカガエル(バジェットガエル)、ピパ(コモリガエル)、アフリカウシガエル、キオビヤドクガエル、キンイロアデガエル、アイゾメヤドクガエル、イベリアトゲイモリ(スペインイモリ)、メキシコサラマンダー、グレーターサイレン、ミツユビアンフューマ 。

上野動物園のマルメタピオカガエル

これは上野動物園の方針なのかもしれませんが、カエルの水槽は基本的にアクアテラリウムでした。アフリカウシガエルやベルツノガエルなど、湿ったテラリウムで飼育されることが多い種類も、上野では水位は低いものの水場部分が広い水槽で飼育されています。

カエル以外でも、チュウゴクワニトカゲやテングキノボリヘビがこのようなアクアテラリウム系レイアウトでの飼育となっていました。

日本の両生爬虫類は、関東周辺の種類中心に多数

温室を出ると、エントランスに戻ってきます。エントランスのホールには別室があり、日本の両生爬虫類のコーナーが設けられていました。展示されていたのは関東周辺でみられる種類で、サンショウウオ類がトウキョウサンショウウオ、トウホクサンショウウオ、クロサンショウウオ、ハコネサンショウウオ、アカハライモリ。

カエル類は、ツチガエル、トウキョウダルマガエル、カジカガエル、モリアオガエル、アズマヒキガエル、シュレーゲルアオガエル、二ホンアマガエル、ウシガエル。

ヘビ類は、シロマダラ、ジムグリ、シマヘビ、アオダイショウ、ニホンマムシが、トカゲ・ヤモリ類はヒガシニホントカゲ、ニホンカナヘビ、ニホンヤモリが、カメ類はクサガメ、ミシシッピアカミミガメ、ニホンスッポンが飼育されています。

ジムグリは、乾き目のヤシガラ風の床材の上に、全身が入る大きさの水入れと、湿らせた水苔を入れた水入れ、小さな流木があるケージにいました。

上野動物園のジムグリ飼育レイアウト

ジムグリは子どもが生まれたようで、別のケージで展示されていました。子ヘビのケージの床材は、すべて湿らせたミズゴケ。

ジムグリの子ヘビ

ニホンヤモリの展示では、ウインドウ近くにヘゴ板を縦に並べて、貼りついている姿を見せる工夫をしていました。

上野動物園のニホンヤモリの展示

日本の両生爬虫類は、この他にエントランスの円形水槽に前述のオオサンショウウオとニホンイシガメがいました。

上野動物園両生爬虫類館の感想まとめ

上野動物園は、大きな温室に世界中の様々な種類をバランスよく展示している感じ。目玉となるガラパゴスゾウガメや、大きなイリエワニなど目立つ生体もところどころにいます。日本を代表する動物園の爬虫類両生類展示施設として、万人が満足できる内容だと思います。

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