産卵場所の目の前!徳島のウミガメ専門博物館カレッタ

ウミガメが産卵に来る砂浜

徳島県にある、ウミガメ専門の水族館「日和佐うみがめ博物館カレッタ」に行ってきました。

徳島県の日和佐は、高知に近い太平洋側の海沿いの街。徳島からの非電化路線に乗ってしばらく揺られていると着きます。その日和佐には、大浜海岸というアカウミガメの産卵で有名な海岸があります。

大浜海岸は、毎年産卵に来た個体の上陸数を継続的に記録するなど、昔から地域をあげてウミガメの保護に取り組んで来たところです。産卵地としては広く知られていて、「大浜海岸のウミガメおよびその産卵地」として天然記念物に指定されているほか、NHKの朝ドラ「ウェルかめ」の舞台にもなりました。

大浜海岸の入り口

今回日和佐まで足を延ばした第一の目的は、ウミガメの産卵を見ること。そのため、時期を選んで少し早めですが6月の中旬に行きました。大浜海岸近くには、産卵のために海亀が上陸すると、館内放送で宿泊客へ知らせてくれるホテル「国民宿舎うみがめ莊」があります。ここに投宿し、昼は周辺地域に足を延ばしつつ、夜はホテルに二晩陣取って、その間に産卵現場を見られればラッキーという計画です。

国民宿舎うみがめ莊

さて、そのホテルの隣、大浜海岸の真ん前に、ウミガメ専門の博物館がありました。

日和佐うみがめ博物館カレッタの外観

参考リンク:日和佐うみがめ博物館カレッタ

入り口付近のスペース

建物の中に入ると、世界のウミガメ8種類(アカウミガメ、アオウミガメ、ヒメウミガメ、タイマイ、オサガメ、フラットバック、ケンプヒメウミガメ、クロウミガメ)のはく製がズラリ。ウミガメについての解説パネルなどが並んだスペースもあり、産卵や発信機をつけた調査の様子などについて知ることが出来ます。

館内展示スペース

進んでいくと、屋内水槽があり、元気な子ガメ・若ガメが泳いでいました。カメは大きさごとに違う水槽に入れられていて、成長の過程を見ることができます。この水槽は、横からも上からも見ることができる構造となっていて、カメが元気なためずっと見てても飽きません。

子ガメ・若ガメが泳ぐ水槽
上からみた子ガメ・若ガメ水槽
上からみた子ガメ水槽
上からみた若ガメ水槽
横からみたアカウミガメの若ガメ
横からみたアオウミガメ、アカウミガメの若ガメ

ウミガメが産卵に来る大浜海岸を眺められるスペースもあります。

大浜海岸を見ることが出来るスペース

屋外には、小さな別の建物が建っていて、入るとウミガメの水槽となっていました。小さめの窓が天井を含めて何か所かあって、のぞき込んでいるとカメが目の前を通り過ぎるのを見ることが出来ます。この博物館では、目の前の大浜海岸に産卵に来るアカウミガメと、日本で2番目にみかけることが多いアオウミガメを主に飼育していますが、ここにはタイマイなど他の種類もいるようです。

屋外の別棟
至近距離まできたタイマイ
至近距離まできたタイマイ
腹側を見せて泳ぐタイマイ
ウミガメの腹側

外にはプールが複数あり、成体サイズのカメをたくさん見ることが出来ました。ここには、世界最高齢のアカウミガメ(おそらく、下の写真の一番手前のカメが世界最高齢のアカウミガメです)も飼育されています。プールを上がったところには砂場があり、簡単な産卵場となっているようでした。

屋外プールで泳ぐウミガメ
産卵のための砂場
屋外プールの様子
屋外プールのウミガメ
屋外プールのウミガメ

博物館を出て、実際にウミガメが産卵に来る海岸を歩いてみました。こういうところに泳いできて、海中で上陸のタイミングを待っているんですね。

ウミガメが産卵に来る砂浜
ウミガメが産卵に来る砂浜

次の日には、近隣エリアにある貝類の博物館「モラスコむぎ」に行ってみました。中に簡易プールがあり、きれいなアカウミガメが元気に泳いでいました。

モラスコむぎの外観
モラスコむぎの中の様子
モラスコむぎのウミガメ

さて、2晩陣取って肝心の産卵が見られたかどうかですが、残念ながら見られませんでした。ただ、ウミガメが上陸したらお知らせしてくれる「うみがメール」に登録し、帰ったあともしばらくそのままにしていたら、ひと夏の間にそれなりの回数のお知らせメールが来ました。自然のカメが相手なので運次第ですが、季節を選んでしばらく滞在すれば、産卵にも巡り合えるのではないでしょうか。

スポンサーリンク