爬虫類関係の事件捜査に取り組んできた警察官が書いた本「警視庁いきものがかり」。そのなかに、ペットのリスの密輸事件を追って、バンコクの巨大ペット市場・チャトチャックマーケットに行く話が出てきます。
タイにいる情報提供者からの情報で、密輸者にリスを売った店に行くも、店の人間は姿を消してしまいます。しかし、タイ警察がやって来て、「大丈夫、メシ食っている間に絶対出てくる(名乗り出てくる)」と太鼓判を押します。
そのあと著者が近くのショッピングモールで食事をしていたところ、実際に店の人間が名乗り出てきたそうです。このタイのペット市場については、本の中で数ページにわたって書かれており、興味深い内容。ぜひご一読をお勧めします。
さて、そんなバンコクの巨大爬虫類市場、おなじ海外の爬虫類マーケットでも香港の金魚街とはテイストがちがうカオスな場所ですのでご紹介します。
目次
チャトチャックマーケット爬虫類市場へのアクセス、行き方
チャトゥチャックマーケットは、バンコクのウイークエンド・マーケットとして有名な場所。アクセスはガイドブック等にでていますが、高架鉄道BTSスクムウィット線モーチット駅もしくはMRTカムペーン・ペッ駅2番出口が最寄りになります。ただ、爬虫類を売っているエリアは、ウィークエンドマーケットに近接した別エリア、場外市場的な場所にあります。ここでは、爬虫類エリアに近いBTSモーチット駅(並びに隣接するMRTチャトチャックパーク駅)からの行き方をご紹介します。
まずはBTSのモーチット駅で下車、高架橋を渡って通りに出ます。高架橋を降りたすぐのところには、MRTチャトチャックパーク駅があります。
進んでいくと、右手の三叉路を渡ったあたりに、ウィークエンドマーケットの入り口が見えてきます。人の流れはここに吸い込まれていきますが、ウィークエンドマーケットには入らず、右側に進みます。
つづいて、ウィークエンドマーケットの敷地を回り込むように左折。歩いていくと歩道にアクア系の店が並んでいるのが見えてきます。ここが、巨大ペット市場への入り口です。
歩道の脇の露天でさっそく出くわした爬虫類両生類販売風景
チャトチャックマーケットは迷路のように入り組む混沌とした市場ですが、最初に見えてくる歩道に面した部分のお店は、アクア系の機材・用品を売る店舗が中心。間口が狭く、奥に長い造りの店が立ち並びます。
車道側には露店がひしめき合っていて、ビニール袋に入った熱帯魚・水草が所狭しと並べられています。なかには、発泡スチロールのなかで泳いでいる生体もいます。
爬虫類両生類関係も、エサ用と思われる袋詰めされたアジアウキガエルや、小さな有尾類、スッポンの赤ちゃん、ミドリガメ、パックに入ったツノガエルの幼体、マタマタの幼体、そしてリクガメまでもが、祭りの出店のようなカジュアルな感じで売られています。
屋根付きアクア系のマーケットの奥に、迷路のような市場
道をどんどん進んでいくと、「JJモール」というショッピングセンターの入り口にでます。「警視庁生きものがかり」の方が食事をしたモールはここかもしれません。
モール入口を過ぎると、右側に大きな屋根付きの市場があります。ここは、アクア系の水槽が並ぶエリア。爬虫類関係では、スッポンモドキなどが売られていました。
ここをさらに奥に入っていくと、小動物や鳥・爬虫類を売る店がひしめくエリアにでます。
爬虫類両生類をスタンド売りする店
チャトチャックマーケットは小さな専門店の集合体。爬虫類を扱うお店も、鳥かごにイグアナやリクガメを入れて売っているような露店に近い雰囲気の店から、冷房の効いたガラス張りの店まで様々です。
「露店」側のもっとも極端な形態として、爬虫類をスタンド売りする店がありました。市場の小さな道と道が交わる角で、一人で売っています。
並べられていたのは、パックに入った爬虫類両生類。日本でも、爬虫類イベントなど臨時の出店時には、このような形で生体が売られていますね。
ローカルでなくてもはいりやすい、小奇麗な爬虫類専門店
一方で、冷房の効いた小奇麗な店もあります。店内撮影OKだったお店に入ってみます。
扱われているラインナップは、日本の感覚とさほど変わりません。こちらは、フトアゴヒゲトカゲのベビーのケージ。
リクガメベビー(ケヅメリクガメと思われる。このあたりで圧倒的に多かった)や、パイソン類が並んだコーナーも。
他、イエアメガエル、アオジタトカゲ、エリマキトカゲ、アカメカブトトカゲ、各種カメレオン、アルビノのイグアナ・・・のような感じ。外人の客も意識しているのか、ドルの値札もついています。
ここは、チャトチャックのなかでも、かなり観光客や一般客を意識した店だと思います。もちろん、どの店でも一般客がゆっくり見たり写真をとったりできるわけではないので、注意してください。
目印はJJモール、GPS付きスマホで位置確認を
チャトチャックマーケットは、アジアの熱くあやしい雰囲気が充満した巨大なペット市場。好みは分かれるとおもいますが、一見の価値はあります。
なかは迷路のようなつくりで、見て回っているとほぼ確実に方向感覚を失います。行かれる際はGPS付きのスマホなどを持ち、マップで位置を確認しながら歩くようにしてください。隣接するショッピングセンター「JJモール」が、目印です。疲れたら、JJモールで休憩をとるのがおすすめです。